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『回想の太宰治』津島美知子(講談社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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『回想の太宰治』津島美知子(講談社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
→紀伊國屋書店で購入 「太宰はエアロビクスをするか?」 太宰夫人はいたってふつうの人だった。『漱石の... →紀伊國屋書店で購入 「太宰はエアロビクスをするか?」 太宰夫人はいたってふつうの人だった。『漱石の思い出』の夏目鏡子が、夫を凌ぐかというほどの強烈な個性の持ち主なのに対し、津島美知子は常識と良識の人だった。 太宰のような作家を語るには、この〝ふつうさ〟がうまく作用する。何しろ、口から先に生まれてきたみたいにぺらぺらと文章をはき出す男である。悲しいとか自意識とか言っているが、この人、ほんとに悩むヒマあったのかね、と思いたくなるほど、生きることと書くことに忙しかった。 美知子はぜんぜん違う。文章もぺらぺら出てくるわけではなく、むしろ寡黙で木訥。しかし、いかにも口数の少ない人らしく、しゃべるときにはけっこう痛いことを言う。そんな美知子が一枚一枚皮を剥ぐようにして、太宰を裸にしていくのである。美知子の〝ふつうさ〟の領域に、「ふつうなんか嫌だ!」と叫び続けた太宰が少しずつ引きづりおろされてくる。