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「江戸の文人サロン―知識人と芸術家たち」揖斐 高 著
十八世紀のヨーロッパ、フランスでは貴族夫人が政治家・知識人・芸術家を招いて自身の邸宅を社交の場と... 十八世紀のヨーロッパ、フランスでは貴族夫人が政治家・知識人・芸術家を招いて自身の邸宅を社交の場と化し、イギリスではコーヒーハウスに知識人・芸術家・文筆家・商人が集まって日々議論を戦わせた。同じ頃の日本でも、江戸大坂京都の三都を始めとした各都市に文人と呼ばれる知識人たちが、詩文書画学問文雅を媒介に寄り合いの場を設けて交遊した。江戸時代に発展した「知識人が自由に離合集散して談笑・議論し、社交する場」(P3)としての文人サロンはどのようなものであったか、様々な興味深い例とともに、文化史の中に江戸時代の文人サロンを位置づけようと試みた一冊。 以前紹介した「『江戸の読書会 会読の思想史』前田 勉 著」とあわせて読むことをおすすめしたい。 文人とは何か、著者は以下の四つの特徴を挙げている。 (1)読書人であり、高度の知識人である。 (2)重大な政治権力の行使に直接的には関わらない。 (3)詩文書画など
2015/06/28 リンク