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円はもう購買力平価には戻らないのか~「成熟した債権国」が持つべき視点~|唐鎌大輔(みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト)
昨年来のnoteでも再三論じてきました通り、ドル/円相場はやはり徐々に水準を切り上げてきました。2023年... 昨年来のnoteでも再三論じてきました通り、ドル/円相場はやはり徐々に水準を切り上げてきました。2023年のドル/円相場の展望に関する筆者の基本認識については過去のnoteをご参照頂きたいと思いますが、やはりFRBの政策姿勢とこれに伴う米金利動向だけで円相場の動向をある程度読める時代は終わったように思えてなりません。この点は昨年9月のnoteをご覧ください: もちろん、この先、FRBの利下げ転換という重大な局面を控えているため、その際にある程度は円高・ドル安に振れることは避けられないでしょう。しかし、重要なことはそこで騒ぎ過ぎないことだと思います。あくまで中長期的な円安相場の中での押し目というのが筆者の目線です。 なお、ドル/円相場の購買力平価(PPP)がいずれの物価基準に照らしても「過剰な円安」という状況にあるため、「円高への揺り戻しを心配しなくても良いのか」という照会は断続的に受けるも
2023/06/05 リンク