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CA772 – 情報社会での図書館員の役割―オルテガの評価をめぐって― / 田中久徳
情報社会での図書館員の役割−オルテガの評価をめぐって−情報社会の中で,図書館員は将来的にどのような... 情報社会での図書館員の役割−オルテガの評価をめぐって−情報社会の中で,図書館員は将来的にどのような役割を果たすべきなのか。伝統的な図書館員に代わる新しい情報専門職の確立が必要なのであろうか。 情報専門職のイメージを初めて提示したのは,『大衆の反抗』で知られるスペインの哲学者,ホセ・オルテガ・イ・ガセト(Jose Ortega y Gasset: 1883-1955)であった。ここでは,アメリカ図書館界でのオルテガ論争を紹介し,情報専門職についての考察の一助としたい。 オルテガは,1934年国際図書館員会議に招待され,「図書館員の使命」と題する講演を行った。彼の提起した問題は,人間の消化能力を超える書物の量的氾濫と馬鹿げた書物が奔流のように生産される一方で,必要な書物が欠如するといった無秩序な知識生産の現状にあった。 彼は,このような危機を克服するために,図書館員は書物の生産を組織化する役割
2015/06/28 リンク