ミルは少数意見の尊重は、少数者だけでなく多数意見の持ち主にとっても大切だと主張しました。彼がそのように考えた理由はなんだったのでしょうか？... - Yahoo!知恵袋

『自由論』によると、理由は四つ。 １）少数派の意見の方が正しいかもしれないから。多数派が常に正しいとは 限らない。 ２）全体としては多数派が正しくても、部分的には少数派の意見の方が 正しいかも知れないから。 ３）相手の意見に反論する過程で、「ある意見がなぜ正しいのかの合理的根拠」が 明確になるから。 ４）反論を受け付けない意見（いわゆる『聖域』）は、その意見が人の性格と 行為に与える生き生きとした影響を失い、単なる形式的な信条告白に 堕する恐れがあるから （「人を殺してはいけない／自殺してはいけない」という意見が盲目的に支持・ 継承されてきた結果、「なぜ人を殺しては／自殺してはいけないの？」という 素朴な問いに誰も明快かつ決定的な答えを返せなくなったのは好例かと）。 以上四点が『自由論』第二章の末尾近く（岩波文庫版では107頁）に 列記されています。

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