内田樹「人口減の日本は〈都市集中〉に舵を切った」そこまでして資本主義の延命を図らなければならないのか？ 君たちのための自由論 ゲリラ的な学びのすすめ｜教養｜婦人公論.jp

マリ共和国出身のウスビ・サコさんは、2018年4月から2022年3月まで京都精華大学の学長を務めながら「自由論」という講義を担当。武道家でもあり思想家の内田樹さんがゲスト講師として登場することもあり、若い人たちが「大化け」するアドバイスとメッセージを伝えてきました。内田さんが行った講義より、人口減の日本で今後起きること、さらに将来の道をどのように選べばいいのかを語った内容の一部をご紹介します。 選択肢は二つあるようでいて、ひとつしかない 内田 これからの人口減日本はどういう道を選ぶべきでしょうか。 選択肢は二つしかありません。日本列島津々浦々に人も資源も離散して、どこでも生業が営めるようにするという「地方離散シナリオ」と、都市部に人口を集中させ、それ以外の土地は無住地化するという「都市集中シナリオ」の二つです。 今の日本の政府と産業界はすでに「都市集中シナリオ」に向けて舵を切っています。「