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日本は「ひとつではない」とはどういうことか…日本人が見落としてきた「庶民の歴史」の大きな意味(現代新書編集部)
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日本は「ひとつではない」とはどういうことか…日本人が見落としてきた「庶民の歴史」の大きな意味(現代新書編集部)
「宮本常一の民俗学は、私たちの生活が『大きな歴史』に絡みとられようとしている現在、見直されるべき... 「宮本常一の民俗学は、私たちの生活が『大きな歴史』に絡みとられようとしている現在、見直されるべき重要な仕事」だという民俗学者の畑中章宏氏による『今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる』が話題となっている。 『忘れられた日本人』で知られる民俗学者・宮本常一とは何者だったのか。その民俗学の底流にある「思想」とは? 日本はひとつではない 日本全国をすみずみまで歩き、人びとの話を聞いた宮本常一。 『今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる』では、「古代社会は統一された『ひと色の文化』のなかにあったのだろうかと疑問を抱く。そして『日本』がひとつではないことを描き出していった」と、「日本はひとつではない」という指摘を掘り下げている。 〈網野善彦は、『忘れられた日本人』を中心とした宮本の仕事が、戦後歴史学、あるいは近代歴史学自体の根本問題を鋭く突くものでもあったと指摘する。 さらに当時の学界で