元ＮＨＫアナ刈屋富士雄氏特別寄稿 白鵬が新時代のリーダーになるために…伝統文化の価値観を理解すべき - スポーツ報知

横綱・白鵬の引退が３０日、正式決定した。元ＮＨＫアナウンサーで、大相撲中継の実況を含め取材歴３６年の刈屋富士雄氏（６１）＝相撲記者クラブ会友＝が、スポーツ報知に特別寄稿し、最強横綱のキャリア晩年を論評。４５回の優勝など数々の偉業を打ち立てた一方で、様々な物議も醸した問題行動の真意を探った。 ＊ ＊ ＊ 「咲いた桜になぜ駒つなぐ 駒が勇めば花が散る」。これは以前、北の富士さん（元横綱、大相撲解説者）が、ＮＨＫの放送で紹介した都々逸（どどいつ）である。白鵬の最後の土俵となった７月の名古屋場所を見ていて、思い浮かんだ歌だ。 桜に暴れ馬をつなげば、花が散ってしまうという歌だが、ある意味、世代交代の歌としてもとらえられる。ここ数年、白鵬という桜を散らすような元気のいい馬が出てくるのか見てきた。しかし、結局、最後までそういう馬が現れなかった。花は散らず、落ちず、いつしか色が変わってしまい、最後は自ら枝