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No.348 余剰な化学肥料窒素による環境の多様な側面への深刻な影響 | 西尾道徳の環境保全型農業レポート
●化学肥料窒素は食料増産を可能にしたが,窒素化合物による環境汚染を激化した 自然界には莫大な量の窒... ●化学肥料窒素は食料増産を可能にしたが,窒素化合物による環境汚染を激化した 自然界には莫大な量の窒素が存在しているが,その大部分は大気の78%を占める二窒素分子(N2分子)で,非常に強力な(三重)結合を有していて,基本的にはこの形では生命体に利用不可能である。二窒素分子を、生物に利用可能な(反応性)窒素に変換する過程が,窒素固定と呼ばれている。 自然界の窒素固定反応だけでは利用可能な窒素は不足し,人間の食料増産は限られている。このため,20世紀初めのハーバー・ボッシュ法による窒素ガスと水素ガスからのアンモニアの合成は,食料増産に革命をもたらした(環境保全型農業レポート「No.347 世界人口の約半分は化学肥料窒素で養われている」参照)。 第二次世界大戦後にハーバー・ボッシュ法による窒素肥料の合成が本格化して,食料生産が急激に増加し,世界人口が増加すると同時に,食料生産に利用されなかった窒素
2021/03/23 リンク