米大統領：環境規制緩和に署名 パリ協定、形骸化も | 毎日新聞

【ワシントン西田進一郎】トランプ米大統領は２８日、オバマ前政権が推し進めた地球温暖化対策を大きく見直し、石炭など国産エネルギーの生産を促す大統領令に署名した。トランプ氏は署名に先立つ演説で「米国のエネルギーに関する規制、雇用を失わせる規制を撤廃するための歴史的な措置を講じる」と語った。地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」を米国が履行するための柱を揺るがすもので、世界の地球温暖化対策全体に影響を与える可能性がある。 大統領令は、運転時の二酸化炭素（ＣＯ２）排出量が多い石炭火力発電所を念頭に、火力発電所のＣＯ２排出量を大幅に削減するよう州政府に義務づけたオバマ前政権の「クリーンパワー計画」に基づく一連の政策を「停止か、修正か、取り消す」よう環境保護局（ＥＰＡ）に命じた。政策は、２０１６年に発効したパリ協定の目標を達成するための土台と見られているものだ。