100年の警告：「集落は山津波に消えた」根府川の悲劇 語らぬ父、伝える長男 | 毎日新聞

100年前のあの日、2学期の始業式だった。 神奈川県片浦村（現・小田原市）の根府川集落のミカン農家の長男、内田一正さん（当時10歳）は、いつもより早く帰宅し、手作りの幻灯で遊んでいた。 ズドン。ものすごい地響きとともに、地面が大きく揺れた。家の外に出ると、急に空を土煙が覆い、集落のおじいさんが叫んだ。 「寒根山（かんのねやま）がきた。逃げろ」

[kechack]

崩れたのは集落の近くにある寒根山ではなく、集落を流れる白糸川の4キロ上流にある、大洞（おおぼら）という崖だとわかった。山津波は白糸川を下り、集落のほとんどを埋め、逃げ遅れた289人が亡くなった

[arajin]

“盛り土は、大地震のたびに土砂災害を起こしている。”