記者の目：ライドシェア導入の是非 「移動の足」多面的検討を＝内橋寿明（東京社会部） | 毎日新聞

ライドシェアの導入は政府の規制改革推進会議で議論されている。出席した岸田文雄首相（左）は、導入の検討を表明した＝東京都千代田区で2023年10月16日、竹内幹撮影 自家用車を使って有料で乗客を運ぶサービス「ライドシェア」の導入を政府が検討している。海外では普及しているが、乗客や交通の安全をどう確保するかが課題だ。そもそも日本で起きている「移動の足の不足」の解消につながるのだろうか。その前にできることがあるのではないか。 ライドシェア導入の是非について、政府は規制改革推進会議の作業部会で11月から話し合い、12月に中間報告をまとめる。国会でも論戦が続く。国土交通省担当の私は、とりわけ安全面から、日本にふさわしいのはどのような形か、官僚や事業者、住民らの話を聞きながら考えている。 ライドシェアは米国や中国、東南アジアで普及している。客はスマートフォンのアプリで車を呼び、一般のドライバーは空き時