インサイド：日銀・植田総裁「変化」の1年 異次元緩和転換／リフレ派退潮／議論、活発に | 毎日新聞

日銀の植田和男総裁が9日で就任1年を迎えた。3月には約17年ぶりの利上げを決め、11年に及ぶ異次元の金融緩和策を「普通の金融政策」（植田氏）に転換した。大きな決断の背景には、三つの変化があった。 賃上げ高水準 「この1年で金融政策を取り巻く景色が一変した。本当に、何もかも変わりましたよ」。2020年度に1年間、日銀を担当した記者（私）は24年1月、再び日銀の取材メンバーに加わった。約3年ぶりに日銀内部の取材先を訪ねると、こんな答えが返ってきた。その他の関係者の話も含め、この1年のキーワードは「変化」だったように思う。 変化の一つはなんといっても物価だ。ウクライナ危機が起きた22年以降、資源高などによる世界的なインフレ（物価上昇）の影響で、原材料を輸入に頼る食料品や電気、ガソリンなどの値上げラッシュが発生。消費者物価指数（生鮮食品を除く）は30カ月連続で前年同月を上回り、今年2月は2・8％上

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「リフレ派退潮」