「糖尿病患者」は猛暑に気をつけて 気温7度上がって入院1.6倍も | 毎日新聞

気温が上昇して「逃げ水」現象が見られる中、皇居周辺を歩く人たち。昨年は「観測史上最も暑い夏」となった＝東京都千代田区で2023年7月16日午後0時半、藤井達也撮影 猛暑で警戒すべきなのは熱中症だけではない。地球温暖化で猛暑日が増える中、糖尿病を抱える人も、重症化して入院するリスクが上がることが分かってきた。専門家は「高温は脱水症状になるリスクを高め、糖尿病が重症化しやすくなる。適切に水分補給するなど注意が必要」と呼びかけている。 年齢別、地域別でも傾向は同様 糖尿病の患者が致命的な急性合併症を起こして入院するリスクは、平均気温が約30度だと約23度の時と比べて1・6倍になる――。東京医科歯科大の藤原武男教授のグループは2022年、こんな研究成果を発表し、環境分野の国際科学誌に掲載された。 糖尿病は、血糖値を下げる働きをするホルモン「インスリン」の分泌や働きが不足し、高血糖が慢性的に続く病気