熊本市電・１００年の先：／中 「上下分離」切り札なるか ／熊本 | 毎日新聞

8月1日に開業100年を迎える熊本市電は2025年4月、「上下分離方式」への移行を予定している。九州の路面電車で初となる、組織形態の抜本的改革は経営課題を解決する切り札となるのか。【中村敦茂】 窮地は脱したが 6月中旬、熊本市中央区の市交通局。局舎を出た運転士らが、乗務員の交代地点となっている近くの「交通局前」電停へと向かっていた。マスク姿はまだ変わらないが、新型コロナウイルス禍が落ち着き、23年度の乗客数は1008万人（速報値）と、4年ぶりに1000万人を回復。局舎内では100周年グッズも販売され、祝賀ムードも漂っていた。 ただコロナの窮地を脱したとはいえ、以前からの課題まで消えてはいない。