「はだしのゲン」に地獄の記憶 迫る時代へつなぐバトンの意味 | 毎日新聞

漫画「はだしのゲン」について語る中沢啓治さんの妻ミサヨさん＝広島市中区で2024年7月17日、加古信志撮影 修学旅行生や外国人観光客らが絶えず行き交う平和記念公園（広島市中区）。戦争や核の脅威に直面する世界情勢が被爆地への関心を高めているのか、2023年度の原爆資料館の入館者数は過去最多の約198万人に上った。 1951年に出版された手記集「原爆の子」は多言語に翻訳され読み継がれています。手記に登場するかつての少年少女たちの瞳には、核兵器廃絶が実現しない世界はどう映るのでしょうか。79年後の「原爆の子」を訪ねました。 「私はぜったいに戦争はいやです」 少女が作文に込めた願いは今 「そして「原爆の子」は生まれた 人生の原点に誓った譲れぬ決意 手記集「原爆の子」に作文を寄せた篠田恵さん（92）＝同区＝は長年、原爆資料館の被爆体験証言者として、自らの体験を修学旅行生らに語ってきた。しかし、23年