土記：敗戦1年前の暗黒日記＝伊藤智永 | 毎日新聞

＜do－ki＞ 敗戦の1年前、日本人は何を考え、何をしていたか。それを知ることは、戦争体験の証言を集めるより大切だろう。サイパン陥落で本土爆撃は焦眉（しょうび）の急。東条英機内閣は倒れ、敗戦必至だった。 なのに「先の大戦」の戦死者310万人の9割は、最後の1年間に死んだ。多くが餓死、特攻、船が撃沈された溺死、無差別空襲による焼死、原爆死である。 外交評論家の清沢洌（きよし）は、日米開戦から1年後「暗黒日記」をつけ始めた。戦争が終わったら「現代史」を執筆するつもりで戦時下の指導者と国民を観察し、記録した。1944年夏の記述。

[vox_populi]

「戦死者310万人の9割は最後の1年間に死んだ。多くが餓死、特攻、撃沈溺死、空襲焼死、原爆死」「［1944年］9月18日、Churchill英首相とRoosevelt米大統領は、開発中の原爆を日本人に落とし、爆撃は降伏まで続けると密約」。

[taketake89]

“敗戦の1年前、日本人は何を考え、何をしていたか。それを知ることは、戦争体験の証言を集めるより大切だろう。サイパン陥落で本土爆撃は焦眉（しょうび）の急。東条英機内閣は倒れ、敗戦必至だった”