「過剰診断とは治療不要の病気を診断すること」と説明しないほうがいいかもしれない - NATROMのブログ

がん検診の文脈で広く受け入れられている過剰診断の定義は「治療しなくても症状を起こしたり、死亡の原因になったりしない病気を診断すること」である。この定義では、治療が必要かどうかには触れられていないが、治療しなくても症状や死亡の原因にはならないのだから、当然、治療は不要だ。そのため、「過剰診断とは治療が必要ではない病気を診断すること」と説明されるときがある。この説明でも間違ってはいないが、ときに誤解を招きうる。 有効ながん検診でも、がんや前がん病変と診断された中には一定の割合で過剰診断が含まれる。たとえばマンモグラフィーによる乳がん検診では、検診で発見・診断されたがんの15～30％が過剰診断、つまり、治療しなくても症状や死亡の原因にはならないものだ*1。しかし、実際には検診で診断された乳がんはほぼ全例治療されてしまう。なぜなら、診断した時点ではどの乳がんが過剰診断かどうか、区別できないからだ。

[machida77]

専門用語についてその分野の知識がない人が字面から考えてしまう問題の一環

[ublftbo]

ケースレベルで《治療せねば症状発現》という意味での《必要》と、集団で《どれが余剰発見か不明だから違うと想定して介入すべき》という意味での《必要》、の違いでしょうね。他に《タイミング》の観点もあります。

[chochonmage]

見つけちまったら、その段階では悪さするかしないかわからんけど、とりあえず治療しちまうのが吉、と判断せざるを得ない、でいいんかな？

[banban]

"「過剰診断について議論することは良い科学であり、過誤の告発ではない」*3。私は良い科学を目指したい。徐々にだが過剰診断についての理解は進んでいるように感じる。"

[NOV1975]

いずれにしても、治療を選択すべきかどうかという話に行き着くので、とにかく治療すればよいのだって人にはどのみち刺さらなさそう。点数制ライフプランとかを整備したほうが理解しやすいかもね。

[agrisearch]

「…過剰診断ではないかという指摘を、医療過誤の告発であるかのように受け取る。そのため「この症例は治療が必要であったがゆえに過剰診断ではない。診断・治療は適切であった」という的外れな反論をしてしまう」

[ysync]

定義と字面の乖離かな。／昔、耳鼻科で、鼻腔と喉の角度が悪い言われて、入院手術した方がいいから来週10万もってこい言われて逃げた…。それ以来標準治療派。医者一人のわりにやけに豪華なビルだった…。

[jaguarsan]

この話毎回、過剰診断はゼロでなければならないものって勝手に勘違いした輩に絡まれるんだよな。その挙句に過剰診断はゼロでなければならないので余計な不安や検査は不利益として扱わない主客転倒が発生する

[ROYGB]

検査で見つかるかや治療できるかなどはその時点での医療技術やコストにもよるような。超高額な薬や難しい手術だと抑制されても、抗生物質みたいに安い薬は多用される。

[Helfard]

発症してない疾患の特異マーカーを調べることに意味はあるだろうか？問題かな。

[Ayrtonism]

とても分かりやすい。

[tangency]

NATROMさん、ずっと過剰診断を説いてきているけど、一般の人らにはたぶん理解できないと思う。数学的素養が必要だし、直感を信奉する人らにはこういう理屈は馬の耳に念仏。

[REV]

http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/labo/www/CRT/KS6 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/16970.html

[ponpon_qonqon]

なんかもはやどうでもいいレベルに達している。科学も医療も「結論ありき」の結論を説明するための武器じゃないでしょう

[houyhnhm]

うーん。