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あなたになれない わたしと、わたしになれない あなたのこと #7|Anti-Trench Mania
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あなたになれない わたしと、わたしになれない あなたのこと #7|Anti-Trench Mania
#7 傷つけたかった女の子のこと だれかを傷つけたいという思いが強まると、少女期のわたしはたびたび... #7 傷つけたかった女の子のこと だれかを傷つけたいという思いが強まると、少女期のわたしはたびたび、ほとんど熱狂に近い昂奮状態に陥った。 小学校高学年から中学生くらいまでだろうか。授業中、傷つけたい相手のことを考え、いたずらに敵愾心を高めて遊ぶ。相手に選ぶのは自分や友だちにひどいことをした教師やクラスメイトが多かった。 実際に行動に移す気はほとんどなかったと思う。悪口を共有したり、仲間を作ったりもしなかった。ただひとりで夢想し、ネットの猟奇犯罪記事を乱読した。そういうときには、酸素が薄く感じ、目がいつもよりよく乾いた。 あれは、なんだったのだろう。 高校に上がるころには、以前にこのエッセイにも書いた「世界憎み力」に取って代わられて、この悪習は鳴りをひそめた。世界を憎む気持ちが光の差さない湿ったぶぶんから生まれてくるとしたら、ひとりを傷つけようとうねるあの烈しい気持ちは、火に近かった。