物語をあてがわれるということ - メロンダウト

ゲームオブスローンズ最終章でティリオン・ラニスターが「この世界で最も強いものは物語だ」と言っていた。最近、この言葉をとみに思い出す。 安倍元総理銃撃事件から一か月以上経ち、山上容疑者の生い立ちや境遇に同情する声が聞かれるようになってきている。いわく「山上は烈士である」「山上は現代のジョーカーである」など彼の物語に同情する声が少なくない。最近は山上ガールズなども出てきているみたいである。統一教会との関係も引き合いにしながら自力救済に至るしかなかった彼の境遇に同情が寄せられるのは自然といえば自然ではあるのかもしれない。 しかし思い返すに、僕たちはいつだって物語に振り回されてきた。昨今のフェミニズムに代表されるような女性の物語、SDGsのような地球の物語、弱者男性論などの男性の物語、戦争、差別など物語を導線に人が集まり群れをなすことでなにか大きなものが形成されていった。他人と物語を共有することで

[su_rusumi]

私個人がショックを受けたのは、山上の物語よりも、日本で最も愛国心（という物語）の強さを自負する連中が骨抜きだった、という現実の方。加えて公安・警察・文科省はともかくNHKもかよ、とか

[mukudori69]

人を熱中させる原動力は確かに「物語性」だけど、議論として扱うべきは社会の構造そのものなわけで、そこらへん混同してるから苦しいのでは？という感想

[kkinkkinkkin]

その山上だってジョーカーの物語にひどく影響されてたわけで。物語に共感する人の心は止められない。それへの批評には残念ながら共感を抑えるほどの力はない。唯一対抗となりうるのはより強い別の物語じゃないかな

[mori99]

物語性が強すぎて手に負えない感はある。日本社会が消化出来るのか心配になる

[officesitter]

たとえば「日本を取り戻す」という（たぶん安倍本人も信じてなかった）空虚な標語より、山上家の没落物語の方が遥かに具体的で強度が高かった。遺体画像が公開されていればより悼む思いが募ったのだろうか。

[nyankosenpai]

「物語」って言い方はちょっと曖昧で、その中には事実と願望が混ざっている。宗教にハマった親が財産使い果たして進学できなかったは事実。もっと良い人生を送れるはずだった、には願望も混ざってる

[hukushishokuin]

物語を見出だす脳と透明な自分、の先にそろそろ行かんとね。ナイーブすぎやしないかと

[nuara]

大きな物語を失って久しいと思ってたら、深く静かにとんでもない悪夢が進行していた。

[koo-sokzeshky]

山上の事例は強烈なので物語化の懸念はよく分かる一方、大抵の衝突の背景には世界観の違いがあるので「それは物語だ」という応答はいつでもできてしまう。物語のどこからどこまでを共有するか、に意識を向けたい。

[u-li]

人権教育を「思いやり」という扱いにしてるから、まず「かわいそうな物語」にしないとだーれも動かないシステムなんですよ。驚き。

[tick2tack]

“「物語を持っていない人が物語を持っている人に自己を委託する」というのが情報化社会において物語の奔流を生み出していると考えている” こないだの登山家の支援者の件もこういう話なのかな

[deep_one]

（読んでない）「大きな物語」の復権？

[saiusaruzzz]

無敵の人が生まれ続ける理由は、山上に同化することで「山上のような人を放っておいた（もしくは気づかなかった）社会＝その一員の私」という像やその罪悪感を引き受ける人が誰もいないからだろうと思っている。

[kamezo]

なんの話にしろ、物語化しないと、そもそも理解が難しい、という問題もあるよなぁ。

[dgwingtong]

安倍さんを国葬にして大きな事件とすると山上容疑者がそれだけ大きな事をやった人間となり脚光を浴びる事につながる。安倍さんは敵も味方も多かった人であるから影響は大きい

[memorabilia]

自分の物語は自分で書きなよ。物語の主人公は自分であって、誰かの物語の脇役や引き立て役じゃないんだよ。

[Domino-R]

つかこれスキャンダルの形式なのよね。強力なのはそのせい。自民党と教団の関係や来歴、彼の育成歴の全てが「秘密の暴露」の形式で語られている。単に煽情的なのよ。彼の「物語」に共感してる奴など例外的だと思う。

[kou-qana]

物語に吸い寄せられる人びとの群れが私には見えない…私はいつも自分しか見えてない。より大きな物語を持つ人を見たら自分とな差異ばかり目について所詮は他人だと思ってしまう。これは私だ、と思える物語を下さい

[mame-tanuki]

物語化は抽象化。この安倍元首相射殺事件も例えば「カルト２世」要素を省けば「追い詰められた貧困者の犯行」という、より単純で大きな物語になる。物語を退治するなら銀の弾丸は事実検証、かな。地道に物語の粗探し

[y-mat2006]

90年代の宮台真司が「意味から強度」言うてたけど、物語には勝てんのやろうねえ。

[filinion]

現代に限らず人間は「死後の裁き」「輪廻と解脱」みたいな物語に自己を委託することに魅力を感じてきた。おそらく人間の本能的脆弱性なのだと思う。／昨今の統一教会批判は別に山上一家の仇討ちのためではないよね？

[kagecage]

実際「いかに求心力のあるストーリーテラーを味方につけるか」で、ひとつの勝負の趨勢が変わることすらあるなと思っている。語られる「物語」に引っ張られない、肩入れしすぎないよう注意する必要はある。

[yamuchagold]

言いたいことが id:xevra 氏に言われていた。 別の記事にあるけど「共感」は危ういのよ。外形的な事実だけで取り扱うべき。

[djsouchou]

昨今のMCバトルも出場者の『物語（消費）』で成り立ってる側面がある、と感じる

[type-100]

国家も法も人権も、それが人口に膾炙する物語だったから広がったんですよね。

[REV]

村上春樹「 麻原の荒唐無稽の物語を放逐できるだけのまっとうな力を持つ物語を、サブカルチャーの領域であれ、メインカルチャーの領域であれ、私たちは果たして手にしているだろうか?」

[jamg]

タイトルだけみてゲースロみたいなこと言ってるなって思って読んだらホントにゲースロ由来の話だった。最終的な王は物語の番人（視聴者の視点）になったね。今月からはじまるお家騒動ハウスオブザドラゴン楽しみ。

[dltlt]

？……あれは、カルト団体の信者の家族しか仮託できない「物語」では。感情移入と仮託は違う。

[myogab]

岡田斗司夫が「洗脳社会」が来ると言っていたのがもう四半世紀も前になるのか…。互いが互いを洗脳し合う社会～と。この場合の洗脳は染脳と呼ぶべき～てのは持論。

[cuttoff19]

"なぜなら「物語を持っていない人が物語を持っている人に自己を委託する」というのが情報化社会において物語の奔流を生み出していると考えているからだ。"

[beejaga]

人々が物語、ナラティブを求め作り扇動され飲み込まれるのは太古の昔からのお約束／どんなに主観や恣意性を排除しようとしても、たくさんの客観的事実や証拠を積み重ねても、物語から離れては生きられないのだ

[brendon]

スポーツとか物語ばかり報道されないと思ってる。政治の話は勝手に物語を作ってる人、感じてしまう人がいるんじゃないかな。

[early48]

“「物語を持っていない人が物語を持っている人に自己を委託する」というのが情報化社会において物語の奔流を生み出している”これが今の社会で一番怖いことだなと感じてる。

[geerpm]

我々が心を動かされるのは物語性によるものだが、それにより社会を変えようという機運が高まる場合、心配するのは物語が正しかったかどうかでなくその変革自体が正しいかどうか

[repon]

あてがわれる物語への抵抗は難しいよ。国体や英雄や主義ほど大きくなくても、「ニート」「独身」「低収入」という煽りは「まとも」「普通」の物語が背後にあるし。攻撃者は大抵「好悪」を「善悪」に言い換えて煽る

[njamota]

犯人の苦悩が彼の犯行によって解消することは恐らくない。その事を、彼の物語を共有する人々は理解しないだろう。

[ragi256]

140字の戦争で読んだやつだ

[gcyn]

読んだ。