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円堂都司昭『「謎」の解像度 ウェブ時代の本格ミステリ』(光文社)レビュー - やぶにらみの鳩時計@はてな
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円堂都司昭『「謎」の解像度 ウェブ時代の本格ミステリ』(光文社)レビュー - やぶにらみの鳩時計@はてな
「謎」の解像度 作者: 円堂都司昭出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/04/22メディア: 単行本購入: 2人... 「謎」の解像度 作者: 円堂都司昭出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/04/22メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 54回この商品を含むブログ (28件) を見る 著者の新名義でのデビュー作である綾辻行人論から、清涼院流水論へ通じる論脈こそが、今現在のミステリ批評における、笠井潔のパースペクティブに唯一対抗できるものである。大塚英志的なスタンス、日本における“サブカルチャー”という問題意識を批評的アクロバシーにつなげる手法を睨みつつ、綾辻・有栖川以降の本格ムーブメントを、現在の社会的諸相や時代的意識へと繋げる手際は、不自然さを感じない。本格ミステリというテクストが、内外問わず過去からのミステリ作品の系列へ位置づけようとするのは、やはり限界がある。「八〇年代以降の時代環境」、その無為な思想性の痕跡を、本格ムーブメントのなかに見出せて違和感がないとすれば、本格もまた時代の子で