台本はよく出来ているが、個人的に非常にいけ好かない映画だと思った～『アルプススタンドのはしの方』 - Commentarius Saevus

『アルプススタンドのはしの方』を見てきた。高校演劇で賞をとった戯曲の映画化である。元の舞台は未見である。 www.youtube.com もともとが高校演劇の戯曲ということで、短い作品だ。演劇部のあすは（小野莉奈）とひかる（西本まりん）、元野球部の藤野（平井亜門）、優等生の宮下（中村守里）を中心に、高校野球の観戦をしながらいろいろな人間関係が浮き彫りになっていくというような会話劇である。試合の様子は一切映らず、この4人と数名の他の生徒や教員のやりとりだけで展開する。 非常によくできた台本で、演技などもしっかりしてまとまりのある映画なのだが、私は個人的な趣味として全く好きになれなかった。というのも、この作品は高校生が強制的に高校野球を見に行かされることを「良いこと」として正当化する話だからである。あすはとひかるは全く高校野球に興味がないのに学校の命令で観戦させられており、最初の部分ではそうし

[el-condor]

日本でいう「人格的成長」って概ね体制への順応度の上昇のことで人道的感覚とか人文的素養の習得ではないのよね。

[bt-shouichi]

“批判精神を持っていた生徒たちが学校という共同体の秩序に順応するプロセスを良いものとして描いた、極めて道徳的かつ共同体中心主義的な作品”

[kaitoster]

「『アルプススタンドのはしの方』は、兵庫県立東播磨高等学校演劇部の顧問教諭を務めた籔博晶による高校演劇の戯曲」←もともと甲子園のある兵庫県の高校の演劇作品なんだから仕方ないのでは・・・。

[chateaudif]

すでに充分な特権を得ているのに、周辺まで取り込まずにはいられない「甲子園」の権威。まさしく鼻持ちならない映画だった。

[Arturo_Ui]

元が高校生の書いた脚本とはいえ、甲子園「だけ」特別扱いで応援などの負担が半ば義務化されること等は昔から問題視されてきたわけだし、それこそ原作を批判的に再構成する方が見応えが生まれたのでは？と思えるが。

[cinefuk]

高校野球と愛国教育の親和性。丸坊主とか体罰とか殺人タックルとか、学生スポーツには全体主義カルト宗教の要素あるよね「私はこんな映画じゃなくて、高校野球をサボって楽しい思いをする演劇部員の映画が見たい。」

[okbc99]

“というのも、この作品は高校生が強制的に高校野球を見に行かされることを「良いこと」として正当化する話だからである。”まあ高校演劇ならこれでいいのでしょうけどね。

[kori3110]

“というのも、この作品は高校生が強制的に高校野球を見に行かされることを「良いこと」として正当化する話だからである。”面白く見たクチだけど、この指摘はその通りだと思う。それでも魅力的な映画だとも思う

[k4izka]

自分はこれ面白いと思った。試合風景を映さず音だけに徹する演出が良かった。音が重要だから劇場で見ないと面白さ半減。イヤな思い出とリンクしちゃう向きには辛いってのはある

[technocutzero]

予告見ただけでゴリゴリの個人主義者が見に行く映画じゃないのわかるやん

[savoy_truffle]

同じ感想を持った人がいた。そうだよね。道徳の教科書に載ってそうな台本。"優等生的で保守的""批判精神を持っていた生徒たちが学校という共同体の秩序に順応するプロセスを良いものとして描いた"まじでそう。

[maturi]

　退行、抑圧、反動形成、分裂、打ち消し、投影、取り入れ、自己への向き換え（自虐）、逆転、昇華　（）