初任給“爆上げ”の副作用…中堅社員の不満、企業は消耗戦に | Business Insider Japan

初任給の引き上げが、企業に「副作用」をもたらすこともある。撮影：今村拓馬「初任給バブルが起きているが、当社は1万円上げるかどうかでも人事部内の議論がまとまらない。 中には新卒を採るのを止めて、第2新卒やキャリア採用を増やしたらどうかという意見も出ている」 ある中堅企業の人事担当者は、そう嘆く。 初任給の引き上げが相次いでいる。大手企業を中心に業界に関係なく30万円台に突入し、さらに40万円に引き上げる企業もある。背景には人手不足による人材獲得競争があるが、こうした初任給の大幅な引き上げは在籍社員との給与の調整や中高年社員の賃上げの抑制などさまざまな影響を生み始めている。 大手に中小企業も追随新卒市場に参戦する中堅・中小企業にとって、初任給で大手企業に追随することは難しく、人事の悩みは深刻だ。初任給を大幅に引き上げると、先輩社員との逆転現象が発生する。少なくとも20代は賃金を調整する必要があ