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【源氏物語567 第17帖 絵合20】院のお歌に返事を差し上げないのは恐れ多い。斎宮女御は儀式の簪の端を折ってそれに書いた。院は身に沁んでご覧になった。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
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【源氏物語567 第17帖 絵合20】院のお歌に返事を差し上げないのは恐れ多い。斎宮女御は儀式の簪の端を折ってそれに書いた。院は身に沁んでご覧になった。 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
大極殿の御輿《みこし》の寄せてある神々しい所に御歌があった。 身こそかく しめの外《ほか》なれ その... 大極殿の御輿《みこし》の寄せてある神々しい所に御歌があった。 身こそかく しめの外《ほか》なれ そのかみの 心のうちを 忘れしもせず と言うのである。 返事を差し上げないこともおそれおおいことであると思われて、 斎宮の女御は苦しく思いながら、 昔のその日の儀式に用いられた簪《かんざし》の端を少し折って、 それに書いた。 しめのうちは 昔にあらぬ ここちして 神代のことも今ぞ恋しき 藍《あい》色の唐紙に包んでお上げしたのであった。 院はこれを限りもなく身に沁《し》んで御覧になった。 このことで御位《みくらい》も取り返したく思召した。 源氏をも恨めしく思召されたに違いない。 かつて源氏に不合理な厳罰をお加えになった報いを お受けになったのかもしれない。 院のお絵は太后の手を経て 弘徽殿《こきでん》の女御《にょご》のほうへも 多く来ているはずである。 尚侍《ないしのかみ》も絵の趣味を多く持ってい