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明治東京風俗語事典
この事典は、作家で落語・寄席研究家の正岡容(まさおかいるる、1904-1958)が1957年に刊行した『明治東... この事典は、作家で落語・寄席研究家の正岡容(まさおかいるる、1904-1958)が1957年に刊行した『明治東京風俗語事典』(有光書房)を復刻したものです。 正岡は自分でも落語の台本を書くなど、諸芸能に詳しく、多くの研究書を出版しています。その集大成が最晩年に出版されたこの事典です。 この事典を読むと、たとえばトイレに入ってるとき、外からノックされたら、昔はノックで答えずに咳払いで返答していたことなどがわかります。これを「雪隠の錠前」といいました。 あるいはまた、かつては警官のことを「がちゃ」と呼んでいたこともわかります。これは当時の巡査が身につけていたサーベルの音から来た呼び名です。 さらに「おもちゃ」(玩具)の語源は「お持ち遊び」なんていうことも書いてあります。 本事典は、もともと落語界の名人・三遊亭円朝の用語集を元に作られました。円朝は言文一致体を完成させたことで、「近代日本語の祖」