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PostgreSQLクラスタの動向
はじめに 今回は、代表的なOSSデータベースである「PostgreSQL」を用いたデータベース・クラスタの、こ... はじめに 今回は、代表的なOSSデータベースである「PostgreSQL」を用いたデータベース・クラスタの、これまでの経緯と現状を解説します。 1. 最初はシングル・マスターのレプリケーション 最初に登場した"PostgreSQLクラスタ"は、「Slony」と呼ぶ、シングル・マスターのレプリケーション・ソフトでした。レプリケーションとは、データベース全体のコピーのことです。これを高可用性(HA)の確保や性能の向上に用いることができます。 Slonyのバージョン1.0がリリースされたのは2004年です。6年も前になります。Slonyは、トリガーの機構を使ってデータベースの変更を検出し、これを複数のスレーブに転送します。これにより、1つのマスターを利用して複数のスレーブにデータベースのコピーを置くことができるようになっています。図1に、その概要を示します。 Slonyの特徴は、原理が単純な点で