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『週刊年金実務』という、年金界のできごとを毎週まとめて届けてくれる雑誌がある。福祉元年と呼ばれる1... 『週刊年金実務』という、年金界のできごとを毎週まとめて届けてくれる雑誌がある。福祉元年と呼ばれる1973年、公的年金に物価スライド制、賃金再評価という年金の成熟を加速する仕組みが導入された年に、創刊されている。このたび50周年記念として「年金制度のこれまでとこれから、10人に聞く」という企画が立ち上げられた。そこに書いた文章に加筆し、東洋経済編集部の協力を得てQ&A方式で前編、中編、後編に分けて記事を構成した。 ──日本が辿ってきた公的年金の歴史についてはどう評価するか。 ざっと振り返っていくと、1941年成立、翌1942年施行の労働者年金保険法(1944年に厚生年金保険法に改称)が、今の公的年金保険制度の発祥である。この時には比例保険料・比例給付であったが、1954年の改正で給付は定額プラス比例の2階建てとなる。続いて、1985年には単身者の定額部分を半分にし(1人当たり賃金が同じであれ