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刑務所の前で毎朝、「出待ち」を続けるひとりの男性、何をしている? 「刑務官はいい顔をしないが、やめられない」同行して分かった理由と覚悟|あなたの静岡新聞
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松浦さんは、人影が現れるのを今か今かと待ち構え、刑務所の黒い正門の向こう側を凝視している。刑務所... 松浦さんは、人影が現れるのを今か今かと待ち構え、刑務所の黒い正門の向こう側を凝視している。刑務所はいい顔をしないが、それでもやめるつもりはないという。松浦さんは何者なのか。そして何が松浦さんを駆り立てるのか。(共同通信=武田惇志) ▽終わりの日 松浦さんは、実は出所者だ。 中学3年の時から、大阪・ミナミのホストクラブで働いた。夜の街になじむにつれ、薬物の快感を覚え、密売人と知り合うようになった。「学も経験もない僕でも、これやったら稼げるなあと思いましてね」。洋画に出てくるようなギャングスターに憧れ、一獲千金を目指したという。 「日銭を稼ぐためにやってたわけじゃないんです。どんどんお金を稼ぎたいと。だから当時はものすごく忙しくて。携帯も4、5台持ってて、ひっきりなしに電話が鳴っては『今から行きます』とやりとりしてました」 密売で大金を動かしていたが、「いつか終わりが来る」と常に意識していた。