米個人消費は減速へ、所得の伸び2019年のトレンド下回る水準に鈍化

米消費者は2021年当時のような支出を続けているが、手元現金が底を突くのに伴い、こうした動きは近く変わるだろうと、シンクタンクのブルッキングス研究所がリポートで指摘した。 同研究所ハミルトン・プロジェクトのディレクター、ウェンディ・エーデルバーグ上級研究員らによる２日のリポートによれば、実質所得の伸びは新型コロナウイルス禍前のトレンドを下回る水準に減速した。一方で、消費者は数年前の消費傾向を維持している。当時はコロナ禍関連の政府給付金などで貯蓄が増えていた。 2019年以降のこうした資産増加分の大半は23年１－３月（第１四半期）までに消失したと、リポートでは分析。米経済分析局のデータによれば、インフレ調整した実質個人消費支出（ＰＣＥ）は６月に年初以来の大幅な伸びとなった。 米個人消費支出は上向き、ＰＣＥコア価格指数は前年比で鈍化 (2)