北陸新幹線延伸 まず情報公開の徹底を：中日新聞Web

北陸新幹線で未着工の敦賀－新大阪間を巡り、米原ルートの検討を求める声が石川県内で強まっている。2016年に与党が決めた小浜－京都ルートが、京都府内の住民の反対で環境影響評価（アセスメント）が進まず、着工できない膠着（こうちゃく）状況が続いているためだ。 石川県を含む10都府県でつくる期成同盟会では、今のところは米原ルートを主張する意見は出ていない。ただ、同県では一部首長や財界の声に加え、県議会が20日、工期が短く、建設費が抑えられるとして米原ルートへの変更を求める決議案を可決した。政党では、関西に地歩を築く日本維新の会が米原ルートを推す。 同ルートの「利点」の一つが、見込まれる便益を建設費で割った費用対効果だ。16年の国土交通省の試算では米原ルートの2・2に対し、小浜－京都は1・1。建設費高騰を考えれば、小浜－京都は着工条件の1・0を下回る可能性がある。大半がトンネルだけに、地下水への影響