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大谷哲「タキトゥス『ゲルマニア』の「品のない(?)」お酒」 - 白水社
マルクス・アウレリウスの円柱に刻まれた ゲルマン人の会議とされている場面 (出典:Wikimedia Commons... マルクス・アウレリウスの円柱に刻まれた ゲルマン人の会議とされている場面 (出典:Wikimedia Commons) ビールの話である。それこそビールでも飲みながら、どうかお気楽にお読みいただきたい。ローマ時代の歴史家コルネリウス・タキトゥスは、それ以降のローマの歴史家たちが手本とし目標とし原点とした偉大なる人物である。そんな彼の著作のうち、いにしえのゲルマン人社会についての貴重な史料だとされてきた『ゲルマニア』二十三章に、ビールについての一節がある。「飲料には、大麦または小麦より醸造(つく)られ、いくらか葡萄酒に似て品位の下がる液がある。」(泉井久之助訳『タキトゥス ゲルマーニア』岩波文庫一九七九年一〇八〜九頁) 引用した『ゲルマニア』の訳者泉井先生は、ここに注釈をうち「ビールの類である」とし、いくつかの知見を加えているが、その中にこんな一文がある。「タキトゥスはここに、ビールについて
2019/03/03 リンク