◆コラム◆ どんな困難にも 若林哲治の土俵百景：時事ドットコム

南三陸町市街（公立志津川中学校前から撮影）＝2011年07月21日【時事通信社】 山の中で船を見た。宮城県南三陸町を志津川湾へ向かって走る国道３９８号線。海までまだ２キロほどもあるというのに、道路脇の川に沿って積み重なったがれきの中に、何艘もの漁船が横転していた。山林の杉は、潮をかぶったためか地震直後の火災のせいなのか、えび茶色に変わっている。 町の中心部だったあたりへ入ると、ただただ、息をのむばかりだった。鉄骨だけが残った町防災センターの建物。職員の遠藤未希さんが津波にのまれる直前まで、マイクの前で町民に避難を呼び掛けて亡くなったニュースが、頭に浮かんだ。 日本相撲協会が６月４日から８日まで、東日本大震災の被災地を慰問した。白鵬と４大関ら約８０人が計１０カ所を訪問。避難所などで黙とうをささげ、ちゃんこを振る舞い、横綱土俵入りで大地の邪気を鎮め、被災者とサインや記念撮影で交流した。 【次ペ

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関取、被災地に立つ／相撲を楽しみにしている人がたくさんいるんだということを忘れないでほしい