天城や津軽やお七やらが繰り返される理由の話 - ここで会ったが木曜日

若者達よ。 そこに座れ。 なぜ今年もさゆりが上野発の夜行列車に乗るか教えてやる。 過日、若手社員との酒の席で、先だって出演者が発表された今年の紅白歌合戦の話題が出たのだが、その話の中で彼は中々バイオレンスな主張をし始めた。 『ヒット曲の出てない演歌歌手とか出なければいいのに！何で出るんか意味がわからないっす！』とか言い出した。 中々の過激派思想の持ち主である。 過激派には武力行使と昔から相場は決まっているので、私は彼に串刺し式ラリアットでもかましてやろうかと思ったが、やめておいた。 よく考えれば若かりし頃の私もまた、彼の様な過激派思想の持ち主であった。 十代の頃など、お気に入りのバンドが出てなかったりすると『演歌なんか辞めちまえ！ＣＤ売れてる順に選べ！』とか思っていた。 いわゆる〝ヒット曲原理主義者〟である。 ＣＤが売れていない者は紅白に出るなという大変な危険思想を持っていた時期が、私にも

[arakannkoala]

そうですよね。おじさんも座らされた若者(笑)も大切にしないと、紅白観る人減っちゃいますもんね。

[i-shizukichi]

面白い紅白論です。ほぼ毎日スナックでカラオケしています。男はどいつもこいつも五木ひろし、女は確かに石川さゆり的なのが多数派です。昭和真っただ中の時間軸檻の中で、米津玄師の歌を唄う爺自分は浮いています。

[simo-G]

何に”共感”するか　ですよね。その歌手（歌）に「音域」と「声量」と、そして「感情（移入）」が有るかどうかでは。紅白ももう少し”おじさん寄り”でも良いかと－－－。

[xnorico]

仰る通りだと思います(^ ^)そして、ヒット曲原理主義…というフレーズがツボでした(笑)

[shiz1]

今年もあっ!という間もなく12月が来てしまいましたが、年の瀬をひしひしと感じる素晴らしい筆致に引き込まれました。“元気”がないおじさんも“ヒット曲原理主義者”の若者も時々はビンタとタイキックも皆楽しもう！

[funyada]

上野発の夜行列車を降りて津軽に降り立てない私は、ずっと年上だけど、それでも米津が聞きたい。夜の街にくりださないから、時間が止まっているのか・・・。巧妙な文体、いつもいつも面白いです。