【あづま球場・開幕戦ルポ】無観客の祭典にも「遺産」の礎

グラウンドに整列して開幕戦に臨むソフトボールの日本代表とオーストラリア代表＝２１日午前、福島市・あづま球場 静かな幕開けだった。あづま球場で行われたソフトボールの日本―オーストラリア戦。日本のエース上野由岐子の１３年ぶりの五輪のマウンドにも、日本代表の３本塁打にもスタンドからの歓声はなく、「復興五輪」はひっそりと始まった。 ボールがグラブに収まる乾いた音や、選手の掛け声。無観客だからこそ聞こえる音が球場に響いた。有観客が想定されていたあづま球場は一転して無観客となった。スタンドには座席番号の目印が残ったままで、二転三転したコロナ禍の五輪を強く印象付けた。 取材でたびたび訪れ、慣れもあったせいか入場前の高揚感は少なかった。ただ、外野に描かれた五輪マークや英語のアナウンス、各国の関係者が行き交う「非日常」を目の当たりにし、特別な五輪が本県で始まったとの実感が湧いてきた。 無観客でもボランティア

[Yauchi]

07/22「鮮やかに咲くアサガオの鉢植えに目が留まった。小学生が育て、手書きのメッセージが添えられていた。『せかいのみんなのおうえんでオリンピックをもり上げよう』。そのメッセージにレガシーの礎を感じた」