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単純化できないシリアの惨劇
「アラブの春」をきっかけにシリアで騒乱が始まって1年半。反政府デモから事実上の内戦状態に拡大し、... 「アラブの春」をきっかけにシリアで騒乱が始まって1年半。反政府デモから事実上の内戦状態に拡大し、既に国内の死者は2万人に達するともみられている。しかし事態収拾の出口は見えず、最悪の状況を前に国際社会も何もできずにいる。 シリアで抗議デモが始まったのは昨年1月のこと。3月になってデモが広がりを見せると治安部隊が鎮圧に乗り出した。やがてこれに対抗する「自由シリア軍」など反政府武装勢力と治安部隊の戦闘が各地で始まった。 今年に入り、反政府勢力の牙城である中部ホムスを政府軍が制圧。その一方で、反政府勢力が首都ダマスカスに攻勢をかけるなど一進一退の攻防が続いてきた。7月中旬にダマスカスで起きた爆破テロでは、国防相やバシャル・アサド大統領の義兄である副国防相が暗殺された。 そして今、戦場はシリア北部にある最大の商業都市アレッポに移っている。押され気味のアサド政権側も強気を崩しておらず、政府寄りのアルワ