首相、対露強硬の背景に中国への危機感

フランスのマクロン大統領との電話会談後、取材に応じる岸田首相＝１日午後、首相官邸岸田文雄首相がロシアによるウクライナ侵攻を「侵略」と位置づけた。非難を強める背景には、ロシアの「侵略」を許せば、東・南シナ海で力による現状変更を試みる中国を助長しかねないとの危機感がある。対露制裁に慎重な面もみせた外務省を押し切ってロシアのプーチン大統領への制裁を決断し、ウクライナへの緊急人道支援は「各国に比べ突出した金額」（外務省幹部）となる１億ドル（約１１５億円）の実施を打ち出した。 「ロシアによる侵略は欧州のみならず、アジアを含む国際社会の根幹を揺るがすものだ」 首相は１日夜、ロシアと親しいラオスのパンカム首相やフランスのマクロン大統領と電話会談後、記者団にこう強調した。

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“対露制裁に慎重な面もみせた外務省を押し切ってロシアのプーチン大統領への制裁を決断”