「核のごみマップ」公開、電力業界に期待感（1/2ページ）

政府が原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場に関する「科学的特性マップ」を示したことで、原発再稼働に向けた環境整備が一歩前進する。原発を安定的な「ベースロード電源」として、政府は再稼働を推進しているが、現在は５基にとどまる。再稼働への理解が得やすくなれば、原発停止に伴う燃料費負担が重い電力会社にも追い風になる。 電気事業連合会の勝野哲会長（中部電力社長）は２８日、「廃棄物の発生者として責任を有する立場から、地層処分事業の必要性などに理解が得られるよう取り組む」とコメントした。 東日本大震災後の新規制基準策定などで原発稼働は停滞。現在は国内既設４２基のうち５基が稼働するほか、７基が新基準の審査に合格したが、行き場が定まらない「核のごみ」を積み上げる再稼働に抵抗は根強い。地図公表を契機に安全確保への取り組みに理解が深まれば、抵抗が和らぐ可能性もある。 再稼働が進めば、原発を代替す