【書評倶楽部】タレント・麻木久仁子 『空気の検閲 大日本帝国の表現規制』 今、この愚かさを笑えるか（1/2ページ）

本書は資料が豊富に残る１９２８年から敗戦までの期間の検閲を、細かな資料にも目配りしつつひもといている。エロ・グロ・ナンセンスの時代のいたちごっこのような検閲官と出版社の攻防は喜劇的でもある。が、時代が進み、軍国主義とテロの時代になると検閲は一気に複雑さを増す。あるときは「反戦的軍務誹謗（ひぼう）である」として発禁、またあるときは「好戦的で戦争誘発だ」と発禁。あらゆる場面に介入し言論を統制し始めるのだ。そしていよいよ戦争の時代。検閲に軍が直接手を突っ込むようになっていく。 一貫しているのは、正規の検閲では網をかけきれない部分を、必ずしも充実していたとはいえない検閲体制で、いかに漏れなく網羅するかという「努力」である。言論人・機関を脅したり、宥（なだ）めたり、すかしたりしながら時間をかけて「教育」し、自主規制を行わせて検閲のコストを下げる。やたら発禁処分をくらえば経営を圧迫する言論機関にとって

[tsubo1]

という書評を産経に書く麻木さんしゅごい

[taron]

産経で、こういう書評が出るのか。意外すぎる。

[littleumbrellas]

“国家対言論という単純な対立構造で見ていくと本質を見失い、再び過ちを犯すことになるかもしれない”

[y-wood]

「図書館戦争」

[mkusunok]

知的財産戦略本部が暴走して戦後憲法を圧し折って検閲を復活させようとしている今だからこそ振り返るべき。戦前も今回も表現の自由によって守られてる出版社が検閲に加担してきたという皮肉