「零戦」エンジンの希少な取扱説明書を完全復刻 性能めぐる議論決着の糸口に（1/2ページ） - 産経ニュース

【いまも飛ぶ大戦機】 直列、水平対向、V型といった表現は、自動車のエンジンでよく耳にする。これはピストンとシリンダーの並び方、すなわち気筒配列を表す用語なのだが、第二次大戦中の航空機エンジンでは「星型」が主流だった。前方から見た各気筒の並び方が、文字どおり「星」を形成するエンジン型式である。（藤森篤） 現在も飛行可能な零戦五二型が搭載する栄三一甲型発動機。前方から見ると放射状に配置した各気筒が、「星」のようにも見えるのが理解できる（Photo:Atsushi“Fred”Fujimori） 大馬力化、つまり排気量の増大をはかるには、気筒数を増加すればよいと考えられた結果、必然的に星型エンジンが考案された。その型式は当時の最先端技術であり、放射状に並んだ多数のピストンがそれぞれ干渉せずに一本のクランクシャフトを回転させる独特の構造は、機械的知識をお持ちの方でも容易に理解することが困難なほど複雑

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