元消防署長の自宅放火事件…なぜ晩節を汚したのか 宇都宮

火災に立ち向かい続けた消防署の元トップが、なぜ－。宇都宮市で１０月、自宅兼店舗に火を付けて全焼させたとして、元宇都宮市南消防署長が、現住建造物等放火容疑で県警に逮捕された。長年、市民の安全を守り、危険業務従事者叙勲を受けるほどの人物が、最も憎むべき「放火」に及んだ理由とは…。（桑島浩任） ◇ ▼失火ではなかった １０月２６日午後、東武鉄道宇都宮線江曽島駅からほど近い宇都宮市八千代のカラオケ店が併設された木造２階建て住宅から炎と黒煙が上がった。周辺の民家に被害はなかったが、路上に高齢の男が倒れていた。顔にやけどを負い、煙を吸っており、病院に搬送されたが、軽傷だった。 単なる失火と思われていたが、現場検証で灯油が検出され、事態は一転。宇都宮南署が、現住建造物等放火の疑いで、搬送された男を逮捕した。元宇都宮市南消防署長、神山忠夫容疑者（７０）だった。 県警によると、神山容疑者は同日午後０時半ごろ

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１０月には自殺未遂を起こし、救急車で搬送されていた／「『医者から手術をしないと死ぬと脅された』と言い、随分悩んでいたようだ」