【翻弄された諫早干拓 司法判断の狭間で】漁師ら、きょう国を提訴

■開門論議に影響も 原告「不漁原因はノリ養殖の薬剤」 有明海で続く貝類などの不漁は、ノリ養殖で殺菌用に使われる酸処理剤が原因だとして、沿岸の漁業者らが５日、使用を禁止しない国を相手取り、１人当たり１０万円の損害賠償を求める集団訴訟を熊本地裁に起こす。有明海の不漁をめぐっては、長崎県諫早湾の国営干拓事業が主因であると批判の矢面に立たされてきただけに、酸処理剤の環境への影響を科学的に問う今回の提訴は、諫早開門論議に少なからぬ影響を与えそうだ。 原告団には４日までに、福岡、熊本、佐賀、長崎４県から、ノリ養殖以外の漁師を中心に、約２００人が加わった。「酸処理剤の成分が、海水の貧酸素状態（酸欠）や赤潮を引き起こし、魚介類が住めない環境を生み出している」と訴える。 有明海は全国最大の養殖ノリ産地で、海面にノリ養殖用の網が多数存在する。養殖業者は、この網を乳酸やリン酸などを含む酸処理剤に浸して殺菌し、再

[kumamotto]

【翻弄された諫早干拓 司法判断の狭間で】 漁師ら、きょう国を提訴 - 産経ニュース