水戸芸術館２５周年 小澤征爾館長が会見、文化発信強化へ「質が大事」

水戸芸術館は１６日、平成２７年度の事業計画を発表した。記者会見に臨んだのは館長で専属楽団、水戸室内管弦楽団（ＭＣＯ）の総監督を務める小澤征爾さん。同芸術館は３月に開館２５周年を迎えており、小澤さん自身、９月で８０歳になる。同芸術館は小澤さんを中心に芸術文化の発信拠点としての存在感を高めたい考えだ。（上村茉由） ◇ 小澤さんは記者会見で「僕は水戸芸術館を単なる貸しホールにはしない。内容の質が大事だ」と語った。「キャパシティーの問題がある」とも述べ、学校に出向く形での出張コンサートも検討する考えを明らかにした。 小澤さんは平成２２年に食道がんの摘出手術を受けて活動を休止したが、恩師として慕っていた、クラシック音楽評論の第一人者、吉田秀和初代館長の急逝を受けて、２５年４月に館長に就任。このときＭＣＯの総監督にもなった。 そのＭＣＯの第９３回定期演奏会は１５日に、小澤さんの指揮で同芸術館のコンサー