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同性愛者であることに気付いて
ここ数年、スイス社会では同性愛者に対する偏見が少しずつ緩和してきた。しかし、思春期の子どもたちの... ここ数年、スイス社会では同性愛者に対する偏見が少しずつ緩和してきた。しかし、思春期の子どもたちの間では、自分が同性愛者だと気付き受け入れるまで、苦悩の道のりが待っているというのが現実だ。実際に、経験者の1人に話を聞いた。 「最近、スイス社会ではホモフォビア(同性愛に対し恐怖感、嫌悪感や偏見など、否定的な考えを持つこと)が減って同性愛者も住みやすくなっていると聞くけど、その逆ではないかと感じる。それは、異性のカップルが手をつないで歩くのは普通のことなのに、男同士で同じことをすればすぐに周囲から好奇の目で見られるから」 ハキム(仮名)君はもうすぐ16歳、パワー溢れる思春期真っただ中だ。早口だがはっきりした口調でハキム君は話し始める。決して同調者を集めようという目的ではなく、同世代の学生達に同性愛である自分の経験を話すため、ジュラ州にあるサンティミエ(St.Imier)高等専門学校のクラスを訪れ