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5月の別れ〜陽水の唄に耳を傾けながら“詩の起源”を辿る
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5月の別れ〜陽水の唄に耳を傾けながら“詩の起源”を辿る
井上陽水(当時44歳)が1993年(平成5年)の3月に発表した楽曲である。 その年の春〜夏にお茶の間で流れ... 井上陽水(当時44歳)が1993年(平成5年)の3月に発表した楽曲である。 その年の春〜夏にお茶の間で流れていたキリンラガービールのCMソングとして憶えている人もいるだろう。 誰もが心躍らす5月という鮮やかな季節に“別れ”を歌う。 青空であるがゆえに、逆に悲しさが増幅される。 月や星が見える夜の情景を巧みに取り込んで心理を忍び込ませる。 実に情緒的な詩世界だ。 人間の都合とは関係なしに移り変わっていく自然の風景や時間の流れ。 どんなことがあっても、朝が来て夜が来て季節はめぐる。 何とも喩えようのない感傷的な気持ちにさせられる詩だ。 まさに「曲」を聴いているのではなく「詩」を聴いている。 そんな実感が伴う作品である。 ──そもそも「詩」とは一体何なのか? 人類はいつから「詩」を詠み「詩作」を楽しむようになったのか? 一説では「言葉」の誕生と共に生まれていたとも言われている。 それは紀元前にさ