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東京国立博物館
3月3日は桃の節句と呼ばれ、女の子の健やかな成長を祈る雛祭り(ひなまつり)です。雛祭りに人形を飾って... 3月3日は桃の節句と呼ばれ、女の子の健やかな成長を祈る雛祭り(ひなまつり)です。雛祭りに人形を飾ってお祝いする行事がいつ頃から始まったのかはわかりませんが、江戸時代には年中行事となっていたようです。貞享年間(1684~88)の『江戸鹿子(えどかのこ)』によれば中橋・尾張町一丁目・十軒店(じっけんだな)・人形町・麹町四丁目などで雛市(ひないち)が立ったといいます。 江戸時代前期は紙製の立雛(たちびな)が主流でしたが、江戸時代中期以降は、彩り鮮やかな裂(きれ)を縫い合わせた衣装を着た坐り雛(すわりびな)が飾られるようになりました。室町時代の風俗を写したといわれる室町雛、重ねられた錦が華やかな享保雛(きょうほうびな)、関西で人気の丸顔の次郎左衛門雛(じろうざえもんびな)、江戸好みの面長な顔立ちの古今雛(こきんびな)などです。今では、雛壇には一対の内裏雛と三人官女、右大臣・左大臣に白丁、五人囃子を