＜カジュアル美術館＞宮本三郎《飢渇》 「人間」を捉え、現実に向き合う 世田谷美術館分館・宮本三郎記念美術館：東京新聞 TOKYO Web

荒涼とした戦場に、死の気配が漂っている。左腕を血でにじませた兵士が、水たまりをのぞき込んでいる。ぎらりとした目、大きく開けた口。水面に映り込んだ鬼気迫る表情から、命の危機にひんした人間の強烈な生への執着が伝わってくる。 新聞や雑誌の挿絵で人気だった宮本三郎（一九〇五〜七四年）は、四〇年から三度、戦争記録画の制作を軍部から命ぜられ、中国北部や東南アジアの南方戦線に従軍。日本が英国に降伏を迫る様子を描いた「山下、パーシバル両司令官会見図」などの歴史的会見図や、臨場感あふれる戦闘場面など重厚なテーマが与えられた。

[kanflu]

あきらかにカラヴァッジョのナルシスを参照している絵なので、それとの対比について一言欲しいところ。たんにストレートに人間性を描いているわけではない。