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<書評>『山上徹也と日本の「失われた30年」』五野井郁夫・池田香代子 著:東京新聞 TOKYO Web
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<書評>『山上徹也と日本の「失われた30年」』五野井郁夫・池田香代子 著:東京新聞 TOKYO Web
著者の二人は、安倍晋三元首相を殺害した山上徹也容疑者の半生と言葉を分析する。犯罪を擁護するわけで... 著者の二人は、安倍晋三元首相を殺害した山上徹也容疑者の半生と言葉を分析する。犯罪を擁護するわけではない。だが問題を個人や特定の団体のみに帰責させて話を終わりにするのでもない。事件の背後に、現代日本の政治的かつ宗教的な問題点が凝縮的に示されていることを多角的に読み解いていく。 五野井は一九七九年生まれで、八〇年生まれの容疑者と同じロスジェネ(バブル崩壊後に社会に出た世代)であり、彼の人生は自分だったかもしれない、という感覚があるという。就職氷河期世代は格差化や非正規化を強いられ、しかもそれをなかったことにされてきた。 本書は事件をインセル(弱者男性)の犯罪と捉えることには警戒的である。そこにはむしろ「失われた30年」の巨大な歪(ゆが)みがあった。新自由主義的な自己責任論を内面化するのではなく、誰のことも取り残さず、誰の尊厳をも踏みつけにしない社会を展望することは不可能なのか。そんな当たり前の