東京都内で来月下旬 クルド人音楽家が来日公演 魂を揺さぶる歌声 響く 川口・蕨「隣人知る機会に」：東京新聞 TOKYO Web

「魂を揺さぶる歌声」の持ち主として知られるクルド人の音楽家、トルコ在住のセルダル・ジャーナンさんの来日公演が、9月下旬に東京都内で開かれる。独自の言語と文化を持ち、中東の各国にまたがって住むクルド人。国内では埼玉県川口市と蕨市のエリアに最も多く、約2千人が住むとされる。主催者は「隣人を知る機会として、独自の歌唱文化にぜひ触れてほしい」と話す。（出田阿生） コンサートを企画したのは、自身もクルド音楽を演奏する音楽家上田惠利加さん。これまでも川口市やさいたま市でクルド音楽の演奏会を開催してきた。出合いは3年ほど前。「悲哀をたたえた旋律で、いつまでも余韻が残る。心をわしづかみにされた」と話す。昨年からは毎年トルコを訪れ、クルド人集住地域に長期滞在している。 クルド人には国家がない。主にトルコ、イラク、イラン、シリアにまたがって暮らす。各国で差別や弾圧を受け、母語のクルド語も長らく禁じられてきた。