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【第169回】南海トラフ地震予知の欺瞞が招くもの|世の中ラボ|斎藤 美奈子|webちくま
ただいま話題のあのニュースや流行の出来事を、毎月3冊の関連本を選んで論じます。書評として読んでも... ただいま話題のあのニュースや流行の出来事を、毎月3冊の関連本を選んで論じます。書評として読んでもよし、時評として読んでもよし。「本を読まないと分からないことがある」ことがよく分かる、目から鱗がはらはら落ちます。PR誌「ちくま」2024年6月号より転載。 2024年1月1日、石川県の輪島市や珠洲市とその周辺を襲ったマグニチュード7.6、最大震度七の能登半島地震。火災、津波、家屋倒壊などによる死者は245人(うち震災関連死15人。ほか行方不明者3人)にのぼり、全壊家屋は8500戸超。五月になっても約4000戸で断水が続いている。 ところで、こうした大地震が列島を襲うたびに話題になるのが「次はいよいよ南海トラフ地震か」という想定問答だ。 南海トラフとは、伊豆半島の付け根の駿河湾から四国西側の日向灘沖に至る広い地域(フィリピン海プレートとユーラシアプレートが接する海底)を指し、うち紀伊半島先端の潮
2024/07/06 リンク