【経済快説】理研不祥事は「船場吉兆型」 相当な対策と反省が必要

ＳＴＡＰ細胞を巡る一連の問題は、理研の小保方晴子研究ユニットリーダーが９日、記者会見を開き、再び大きな注目を集めた。 ＴＶ画面で会見を見ながら、筆者は思った。ＳＴＡＰ細胞の存否や、小保方氏の本件に関する関与や将来の行方よりも、理研という組織のありようこそがより重要な問題だ。 小保方氏の会見で唯一、確実に分かったことは、理研の実験データ、研究成果、研究員に対する管理が、企業の常識では考えられないぐらい、ずさんだということだった。この組織に税金を投入できるか。 理研はエリート研究者が集まるとされる研究組織であり、その運営資金の大半は税金だ。しかも、自由度と予算の融通の大きな「特定国立研究開発法人」への指定を目指しているとされる。 一方、野依良治理事長や本件の調査委員会の会見も、小保方氏の会見も、いずれもニュアンスは異なるが理研の「不祥事をわびる」会見だ。理研が企業であるとすれば、「研究」が主力